フェンスは敷地の境界線を示すだけでなく、防犯対策や目隠し効果、住宅をおしゃれに演出する効果があります。
外構工事でフェンスを設置する際には、素材やデザイン性はもちろん、フェンスの役割に合ったものを設置することが大切です。
このページでは外構工事のフェンスの役割やフェンスの素材について解説します。
外構工事のフェンスの役割
外構工事でフェンスを設置することで以下のような役割を果たします。
敷地の境界線を明示する
外構工事でフェンスを設置することで自分の敷地の境界をはっきりと示すことができます。
フェンスを設置していない場合、見ず知らずの人が自分の敷地内に侵入してしまったり通過してしまう可能性があります。
しかし、フェンスがあることで、そのエリアは私有地だと判断でき、無用なトラブルを避けることができます。
防犯・安全対策
フェンスがあることで不審者の侵入を防ぐことが可能です。
不審者は侵入に時間がかかりそうな家を嫌がり、乗り越えるのに時間がかかる高さのフェンスは侵入を諦めます。
また、フェンスがあることで、敷地内から子どもやペットの急な飛び出しを防ぐことができます。
目隠し効果
フェンスを設置することで外からの視線を遮ることができます。
室内にいるときや庭で過ごす際にも通行人の視線が気になることもあるかと思います。
そのようなとき、フェンスを設置することで、自宅のプライバシーを守ることができます。
縦格子のフェンスは動いているものからの目隠しに適しており、正面から見ると隙間があるように見えますが、斜めからの視線を遮ってくれます。
一方、横格子のフェンスは、決まった高さや場所からの目隠しに有効です。
左右に動いても同じ高さからの目隠し効果は変わりませんので、隣家からの目線を隠すのに有効です。
ただ、目隠しをしたいからといってまったく見えないような高い塀を設置してしまうと今度は見通しが悪くなり、防犯効果が低下してしまいます。
不審者が塀を乗り越えたあと、外から見えない構造になっていると、塀は高くても侵入しやすい家になってしまいます。
不審者は外から丸見えになっていることを嫌いますので、ほどよい高さのフェンスで見通しを確保しつつ目隠しをすることが大切です。
敷地全体をおしゃれな雰囲気に演出する
外構工事は建物と敷地全体のデザイン性を向上し、建物全体の雰囲気を演出する効果があります。
建物の雰囲気に合ったフェンスを設置することで、デザインに統一感が生まれ、おしゃれな雰囲気を演出することができます。
フェンスは侵入防止効果や目隠し効果など、機能性を果たしながら住宅のイメージを向上させる役割も担っています。
フェンスの素材の種類
フェンスにはさまざまな種類があります。
どの素材を選ぶかでエクステリアの雰囲気も大きく変わります。
素材の特徴を知って、外構工事業者と相談しながら決めていくと安心です。
アルミ形材
アルミ形材は最も一般的なフェンスの素材で、外構フェンスや門扉などの外構工事でよく利用されています。
アルミ形材は加工がしやすく軽くて丈夫なため、大きさやデザインにもさまざまなタイプがあります。
大量生産にも向いていて、スタンダードな外観に仕上げてくれます。
フェンス、門扉、カーゲートを同じデザインで統一することで統一感のあるエクステリアに仕上げることができます。
アルミ鋳物
アルミ鋳物は溶解したアルミ材料を鋳型に流し込んで固めたものです。
鋳鉄などの鉄部品に比べると耐食性に優れています。
細かい装飾なども成形できるため、曲線や流れのある洋風な雰囲気を再現することができます。
目隠し効果はあまりないものの、植栽との相性がよく、洋風の建物に設置すると高級感と重厚感をプラスしてくれます。
コスト面はアルミ形材に比べて高くなるため、家の全面など、見える部分に使用するのがおすすめです。
スチールメッシュ
スチールメッシュはフェンスの中でも比較的安価に設置することができます。
目隠し効果はありませんが、風通しや採光力が高い点が特徴です。
境界線として使用したい部分におすすめです。
人工木
人工木は、本物の木に似せて作ったもので、木粉と樹脂を混ぜ合わせて作ります。
天然木とは異なるものの、本物に近い質感や温かみを感じさせてくれます。
天然木のフェンスはどうしても腐りやすく、手入れも大変です。
人工木は水に強く掃除がしやすく、腐食しにくいため、お手入れも比較的楽で、天然木より長期間綺麗な状態を保つことができます。
デメリットは熱がこもりやすい点と、経年により変色しやすい点です。
樹脂
樹脂で木材や竹の形を作った素材です。
竹垣は和風の風情のある外観を作ることができますが、竹を家に植えると落葉の掃除が大変だったり、範囲が広がらないように手入れをするのが大変です。
また、竹製のフェンスも数年経つと汚れが目立ったり、腐食してくるため、定期的な交換が必要となります。
樹脂製のフェンスであればお手入れも設置も簡単です。
フェンスがないオープン外構という方法もある
敷地の周辺をあえてフェンスや塀などで囲わない開放的な外構を「オープン外構」と呼びます。
庭を芝生にしたり、植栽を植えて圧迫感のない開放的な雰囲気で欧米風の外構を演出することができます。
また、視線を遮るものがないため、庭を広く見せることができます。
背の低い植栽を植えて、家の前を通る人の目を楽しませることもできます。
一方で、目隠し効果はないため、目線が気になる方やプライバシーを保ちたい方、人の往来が激しい場所では気になることも多いかもしれません。
オープン外構を検討する場合は、外からの目線や防犯面、隣との境界線は保てそうか、などを十分にシミュレーションしておくことが大切です。
外構工事は業者とよく相談して決めていくと失敗を防げる
外構フェンスはデザイン性と機能性両方がニーズにマッチしたものを選ぶことが大切です。
特に機能面では防犯性を高めるなど、重要な役割も持っていますので家の全面だけでなく、すべての面でどのようなフェンスが必要か、シミュレーションしておきましょう。
フェンスの種類やデザインは外構工事業者のアドバイスをもらいながら決めていくと失敗が少なくなり、安心です。